「地域ブランド調査」という無意味な調査について
毎年、株式会社ブランド総合研究所が出している地域ブランド調査の2016年版が発表されました。
毎年発表する度にニュースなどでそれなりに取り上げられていますが、 はっきり言って、特に考察に値するほどの情報がとれているとは思いません。
市区町村の魅力度第一位は3年連続で函館市だそうです。 なるほど、確かに函館は夜景もキレイそうだし、食べ物もおいしそうで、北海道新幹線の開業もあり、多くの人にとって良いイメージの市でしょう。
しかし、その実態はすさまじい勢いで人口が減り続け、2014年からは市域の全てが過疎地域と判断される、過疎市町村と認定されています。
Wikipediaからの引用ですが、函館の人口は、上記のように1980年をピークに下がり続け、 住民基本台帳ベースでは2016年9月に266,139人と、 ピーク時の3/4程にまで減少しています。
アンケートに答える人は、その地域の現状をきちんと意識することなく、 なんとなくのイメージで答えるのでこのような結果になっているのでしょうが、 「地域ブランド調査」で上位になったからといって、自治体にとっては何ら安心できる要素は無く、 この調査には、人々の雑な地域イメージを再確認させられます。
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